僕のディスティニー!\(^o^)/
ついでくれた紅茶は濃くなっているけど、良い香りが立ち込めた。
僕の脳はもう、目の前にいる奇妙な笑い声の女の子をアイドルのあやたんとは別人と認識をし始めた。
この姉弟は揃って僕をまさおよばわりした。僕はそんなにまさおっぽい顔をしているのだろうか。
「あやちゃん、このまさお顔の人は浅野律さんだよー」
「まさお顔……!? あ、お砂糖いただきます。ご挨拶遅れてすみません、浅野です」
「どうも、秋良の姉です。さて、浅野さん。秋良とはどういうご関係になられるつもりですかね?」
「あやちゃんが期待してるような関係にはならないって。おれは女の子が好きなんだからー」
「皆そう言うんだよねー。「性別なんて関係ない! お前だから好きなんだ」ってさぁ。そんなの百万回読んだわ。ベタ中のベタだね。それだけ王道で萌える人も多いってことだろうけど、私はないね。そんな言い訳がましい言い回しじゃなくて、なんで潔く「オラ、ホモになっちまったみてーだ!」って言わないのかしら。まるでホモを否定してるみたい。自分が一番ホモ野郎なのにぃー」
「あやちゃんそれ以上人前で訳の分からないことほざいたら部屋にぶち込むよぉー。後生だから堪忍してよマジで」
「すまんすまん」
あやさんの肩を掴んだ秋良くんの笑顔は怖いくらい引きつっているが、あやさんはへらへら笑いながら僕に出してくれたはずの紅茶をすすった。
秋良くんもかなり人をおちょくったような性格をしていると思うが、あやさんは更にその上をいく不可解な性格をしているようだ。
< 12 / 12 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

ぼくらの被服部。
ナツミ/著

総文字数/4,125

コメディ7ページ

表紙を見る
瞳
ナツミ/著

総文字数/10,345

青春・友情13ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop