僕のディスティニー!\(^o^)/
「おい、にいちゃん、おーきーろー」
体をゆすぶられる不快感と、間延びしたのうてんきな声に目を覚ました。
光を遮るように、僕の顔前には誰かが覗き込んでいた。
「うわぁ!」
その顔に驚いて思わず飛び起きてしまった。額と額がぶつかる鈍い男がして、ぶつかった場所と左頬に痛みが走った。
「いたぁい。いきなり起きんじゃねえよ。アホー」
額を両手で押さえて文句を言う割には、さっき僕を起こした時と同じ気の抜けたような間延びした口調だ。
僕の心拍数や血圧は、起きぬけのくせに危険な程急上昇してるに違いない。
それも当然だ。だって目の前には愛しのあやたんがいるのだ。夢にまで見た遥かに遠い存在の人気アイドル、あやたん。
僕は今その神々しいまでに愛くるしいあやたんと、おでことおでこをごっつんしてしまったのだ。それを思うと痛みも快感に思えてしまう人体の不思議。
「あああ、あやたんっ!」
「ああ、それ違うさ。ごめん、あやって名乗った方が助けてもらえると思ってさぁ。おれはあきっていうの。にいちゃんと同じもんが股間に自生中だよー。残念だったねぇ。あやちゃんとは双子さ。似てるけど、もちろん二卵性だから全然違うしー。おれの方が可愛いからさぁ」
衝撃の事実を半笑いの軽いノリで告げられて、僕の思考回路はショート寸前になった。
漫画のような出会いに、漫画のような事実。
「冴えない主人公の前に美少女が助けを求めてやって来る」というまでなら僕が好んで読むジャンルと完全に一致していた。
「しかしその美少女は実は男で、へらへら笑いながら股間にナニが付いてるかを告白」だなんてジャンルは守備範囲を大きく逸脱している。
人外、無性、異世界人、はたまた造られた存在などは予想していたけど、まさかボーイズラブがくるとは思いもしなかった。
体をゆすぶられる不快感と、間延びしたのうてんきな声に目を覚ました。
光を遮るように、僕の顔前には誰かが覗き込んでいた。
「うわぁ!」
その顔に驚いて思わず飛び起きてしまった。額と額がぶつかる鈍い男がして、ぶつかった場所と左頬に痛みが走った。
「いたぁい。いきなり起きんじゃねえよ。アホー」
額を両手で押さえて文句を言う割には、さっき僕を起こした時と同じ気の抜けたような間延びした口調だ。
僕の心拍数や血圧は、起きぬけのくせに危険な程急上昇してるに違いない。
それも当然だ。だって目の前には愛しのあやたんがいるのだ。夢にまで見た遥かに遠い存在の人気アイドル、あやたん。
僕は今その神々しいまでに愛くるしいあやたんと、おでことおでこをごっつんしてしまったのだ。それを思うと痛みも快感に思えてしまう人体の不思議。
「あああ、あやたんっ!」
「ああ、それ違うさ。ごめん、あやって名乗った方が助けてもらえると思ってさぁ。おれはあきっていうの。にいちゃんと同じもんが股間に自生中だよー。残念だったねぇ。あやちゃんとは双子さ。似てるけど、もちろん二卵性だから全然違うしー。おれの方が可愛いからさぁ」
衝撃の事実を半笑いの軽いノリで告げられて、僕の思考回路はショート寸前になった。
漫画のような出会いに、漫画のような事実。
「冴えない主人公の前に美少女が助けを求めてやって来る」というまでなら僕が好んで読むジャンルと完全に一致していた。
「しかしその美少女は実は男で、へらへら笑いながら股間にナニが付いてるかを告白」だなんてジャンルは守備範囲を大きく逸脱している。
人外、無性、異世界人、はたまた造られた存在などは予想していたけど、まさかボーイズラブがくるとは思いもしなかった。