ハネノネ
第二章
コウスケ
ハネノネ 第二章
俺の最愛の人は、幼なじみであったヒカルだった。
ショートカットの短い髪を揺らしながら駆け回り、常に笑顔を絶やさない。
言い方を変えれば、非常に落ち着きのない女だった。
小さい頃から常に一緒なのが当然で、お互い口には出さなかったが、
このまま一生一緒にいて、
老人になっても一緒にいて、
息を引き取るときも きっと手をつないでいて。
当たり前のごとく、そう思っていた。
当たり前すぎて、それが恋愛感情だということに気付かなかった。