ハネノネ
「わたし、この星の人間じゃないの」
時が止まったような感覚
思考回路が音を立ててパンクした気がした。
「わたしはハネの病なんかじゃない。みんなが恐れるハネを生み出してる、“ハネノネ”なの。」
ハネが降ってからのこの2年間の記憶が、
ぐちゃぐちゃになりながらフラッシュバックした。
各国の様々な人が死に物狂いでハネについて調べて、得られたものはほんのちっぽけなものばかり。
たくさんの人を狂わせて、殺して、
それでもまだ数多く謎を抱えて降り続けるこのハネを、
ナキが生み出している?