ハネノネ
運命
ユウヤが病に感染した。
免疫が付いているとはいえ、あれほどハネを浴びさせてしまったら、仕方がないとも思える。
使命を終えたわたしは、もう故郷に帰るべきなのだけれど、ユウヤが「傍にいて」と言ってくれた。
わたしの全部を、受け入れた上で言ってくれた。
星ひとつを殺めたわたしに。
帰ったところで、待っている人も別段いないから、
ユウヤといたいと思った。
どんどん衰弱していくユウヤを見ていることしかできないけれど、
会話することもなく、時間だけが過ぎていった。
わたしは生まれた時からひとりでいた。
ひとりで逝ったら、ユウヤは寂しいのだろうか。
あの男の人も、女の子が死んでしまって寂しかったのかもしれない。
きっとわたしは間違ったことをしてしまったんだろう。
ここまで来てしまったら、償うこともできないけれど。