雨に恋した華 〜君とずっと〜
森さんの事を話す虹ちゃんの表情は、満更でも無いように見える。


「虹ちゃん、本当は嬉しかったんじゃないの?」


「は?」


「森さんにあんなにベタベタされて」


ぶっきらぼうに言って、プイッと顔を背けた。


あたしの為に頑張ってくれた事は、すごく嬉しい。


だけど…


彼女としては、やっぱり彼氏が他の女の人にベタベタされるなんて許せなかった。


「そんな訳ないだろ」


虹ちゃんはため息混じりに否定して、あたしの顔を向き直させた。


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