雨に恋した華 〜君とずっと〜
痛いくらいに吸い付かれて、鎖骨が少しだけヒリヒリする。


虹ちゃんはあたしの腰の辺りに触れていた手でニットワンピースを上げて、指先をお臍の周りで遊ばせ始めた。


「それ、外して欲しい?」


手首に視線を遣った彼に懇願するように頷くと、ゆっくりとネクタイを外してくれた。


不安の種だった拘束が取れた事にホッとして、床に落とされたワンピースをぼんやりと見つめる。


だけど…


「え……?」


いつの間にか、またネクタイで両手首を縛られていた。


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