雨に恋した華 〜君とずっと〜
虹ちゃんと一緒にお風呂から上がったあたしは、彼に促されるまま指定された服を着て俯いていた。


「ねぇ、虹ちゃん……」


「ん?」


「何、この服……」


「何って、俺の服だけど?」


ニヤッと笑った虹ちゃんは、あたしの頭のてっぺんから足の指先まで視線を動かした。


「だから、どうしてシャツだけなのっ!!」


「イイじゃん。さっきのYシャツ姿が可愛かったから、もっと見たくなったんだって」


虹ちゃんを見上げたまま、頬を膨らませた。


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