雨に恋した華 〜君とずっと〜
「しかも、昨日は激しい夜だったみたいだし……」


村上さんの言葉に、思わずビクッと顔を上げてしまった。


すると、彼はあたしの顔をじっと見つめて来た。


「あ、あの……何か……?」


恐る恐る訊いてみると、村上さんと森さんが顔を見合わせた。


「紫ちゃん、もしかして気付いてないの?首のそれ……」


「それ……?」


森さんに尋ねられて小首を傾げると、彼女は苦笑しながらバッグからメイクポーチを取り出し、そこから鏡を出してあたしに差し出した。


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