雨に恋した華 〜君とずっと〜

「昨日はごめんね……」


ヤカンに水を注ぎながら、森さんが囁くように言った。


「いえ、本当にもう気にしないで下さい……。それにきっと、あたしと虹ちゃんの方が迷惑掛けちゃったから……」


「そっちじゃなくて……」


森さんは息を小さく吐いた後、苦笑いで続けた。


「長谷川君に、ずっとくっ付いてた事……。すごく嫌だったでしょう……」


「えっと……」


どう返せばいいのかわからなくて戸惑っていると、森さんは眉を寄せながらクスッと笑った。