雨に恋した華 〜君とずっと〜
「なるほどね……。今日って、厄日なのかな……」


千鶴ちゃんは呟くように言った後、自分もドタキャンされたって付け足した。


「お姉ちゃんも?」


驚く千晶に、彼女が眉間にシワを寄せながら頷いた。


「今日は、わざわざレストラン予約してたんだよ。しかも、すっごく有名なお店だったのに……」


千鶴ちゃんの言葉で虹ちゃんの事を思い出して、また涙が溢れて来る。


すっかり涙腺が緩みまくっているあたしは、今ならどんな単語を聞いても泣けそうな気がした。


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