雨に恋した華 〜君とずっと〜
翌日、目を覚ましたあたしは、重い瞼を軽く擦ってから顔を上げた。


まだ隣で眠っている虹ちゃんを起こさないように、彼の腕の中からそっと抜け出す。


朝食を作ろうと思っていたのに、時計を見るともう12時前だった。


「虹ちゃんのバカ……」


昨夜の事を思い出して呟くと、虹ちゃんがほんの少しだけ眉を寄せた。


結局、昨夜も一昨日と同じように意識が失くなったから、“あの事”の意味を教えて貰えなくて…


ため息混じりに服を着た後、腑に落ちないままキッチンに行った。


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