雨に恋した華 〜君とずっと〜
「樋口紫さん」


「はい……」


戸惑いながらも小さく返事をすると、虹ちゃんはあたしの瞳を真っ直ぐ見つめながら続けた。


「俺と結婚して下さい」


「へ……?」


あまりにも驚き過ぎてポカンとしてしまうと、虹ちゃんに優しい眼差しを向けられた。


「もちろん今すぐって訳じゃない。紫が短大を卒業して、社会に出てからって事なんだけど……」


彼はそこまで話した後、フワリと柔らかく笑った。


「その時になったら、俺と結婚してくれる?」


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