雨に恋した華 〜君とずっと〜
「初対面でこんな事言うのも、って思ったけどさぁ……。紫ちゃん、可愛過ぎるんだもんなぁ……」


頬が熱いのは、きっとアルコールのせい。


「すっごい意地らしいっつーか、見てられないくらい健気っつーか……」


そう話した村上さんは、きっとあたしの気持ちを知っているんだと思う。


もちろん、虹ちゃんへの想いを隠し切れるハズなんて無かったんだけど…。


「だから、俺の彼女になって?俺、大事にするよ?」


優しく問い掛けられて、返す言葉を見付けられなかった。


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