雨に恋した華 〜君とずっと〜
もう、イイ……


もう、イイよね……?


自分の意思を確認するように心の中で言った後、もう一度ゆっくりと問い掛けた。


虹ちゃんの気持ちも自分の気持ちも、もうわからなかった。


好きなのにすれ違うばかりで、彼の想いよりも自分の想いの方が大きい事が苦しいんだ…。


マイナス思考に陥ってしまったあたしは、もう何も考えたくなくて…


「あの、村上さん……」


震えそうになる声を絞り出した後、ゆっくりと頷こうとした。


その時…


< 66 / 211 >

この作品をシェア

pagetop