雨に恋した華 〜君とずっと〜
「……誰がそんな事言った?」


目が合った虹ちゃんは、明らかに怒っていて…


心臓がドクンと跳ね上がった。


「とにかく、あたしは帰らないから……」


それでも気丈に言葉を返して、顔を背けようとした瞬間…


「じゃあ、もうイイよ。無理矢理にでも連れて帰るから……」


眉を寄せた虹ちゃんが、あたしの唇を強引に塞いだ。


「……っ!?」


一瞬何が起こったのかわからなかったあたしは、目を大きく見開いたまま動けなくなってしまった。


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