雨に恋した華 〜君とずっと〜
虹ちゃんの話を聞いて、止まっていた涙がまた溢れ出した。


どうしてもっとちゃんと話を聞かなかったんだろうって、すごく後悔していた。


ちゃんと話し合っていたら、すれ違ったりしなかったかもしれない。


「だから、社会人失格かもしれないけど、どうしても有休が貰いたくてさ。皆に無理言って、再来週までに仕上げる企画を今日中に終わらせて貰うようにしたんだ」


「言ってくれたら良かったのに……」


「うん、ごめん……」


眉を寄せた虹ちゃんは、困ったように微笑んだ。


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