雨に恋した華 〜君とずっと〜
「でも、下手に期待させたくなかったんだ。もしその仕事が終わらなかったら、有休なんて貰えなかったし……」


「でも……」


「期待させて悲しませるなんて事、絶対にしたくなかったんだよ」


眉を寄せて微笑む虹ちゃんに、もう何も言えなかった。


だって…


あたしの事を本当に想ってくれているんだって事が、痛いくらいに伝わって来たから…。


虹ちゃんの本音を知って、切なさが込み上げて来たけど…


それと一緒に抱いた嬉しい気持ちも、隠せなかった。


< 98 / 211 >

この作品をシェア

pagetop