王子様の甘い誘惑【完】

「あの、先輩。いくつか質問してもいいですか?」


サヤはまだ自販機の前で並んでいる。


あたしはそれを確認してから先輩に問い掛けた。



「質問?答えられる質問ならいいよ」


「えっと、先輩は……彼女いますか?」


あたしがサヤだったら、それが一番気にかかる点だ。


彼女……いませんように!!


そんな祈りが通じたのか、先輩は首を横に振った。

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