王子様の甘い誘惑【完】
「あの……ユキ先輩……?」
先輩は何を言い掛けていたんだろう。
続きを聞こうと先輩に声をかける。
「ごめん。何でもないよ」
でも、ユキ先輩は柔らかい笑みを浮かべると、「サヤちゃん、ここに座りな」とサヤに席を譲って立ち上がった。
「え?でもユキ先輩は……?」
「俺、今日は教室で食べるから。じゃあ、またね」
先輩は王子様のように優しい笑みを浮かべると食堂を後にした。
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