王子様の甘い誘惑【完】
「俺もあの後すげぇ反省したけどな。ユキと会ってたとか嘘ついたのは俺だし……」
あたしをベッドに押し倒した蓮。
乱暴で怒りのこもったキス。
行き場のない怒りを、あたしにぶつけた蓮。
だけど、そのキッカケを作ったのはあたし自身。
「蓮が悪いんじゃないよ。あたしが悪いの……」
「いや、俺だから」
「だから、違う。あたしなの」
「俺だって言ってんだから、それでいいだろ?」
「……ブッ!!あたし達って、ホント意地っ張りだね?」
「だな」
あたし達は、久しぶりにお互いの顔を見合わせてケラケラと笑い合った。