王子様の甘い誘惑【完】
「痛かったか……?」
蓮はあたしの頭を撫でながら、そう尋ねた。
「やっぱり……痛かった。だけど、徐々に慣れていくんだよね?」
最初は痛いけど、何回かするうちに慣れるっていうもんね。
すると、蓮は口の端をクイッと持ち上げて意地悪く笑った。
「慣れるんじゃね?つーか、気持ちよかった?」
「……ちょっ!そういうこと聞かないでよぉ!!」
「男としては、それが一番気になるんだよ」
「もしそうだとしても、言うの恥ずかしいもん」
「ダメ。ちゃんと言うまで離さない」
起き上がろうとするあたしの体を、蓮はさっきより強く抱きしめる。