王子様の甘い誘惑【完】
「……はい!!」
あたしが答えると、先輩はクスッと笑ってあたしの頭をポンポンッと叩いた。
もしこれが夢だったら、あたし立ち直れないかも……。
だけどきっとこれは夢じゃない。
だって先輩の手の感覚が頭に残ってるから。
ユキ先輩は……あたしの王子様だ。
これからも、この先もずっと。
あたし……絶対に先輩を落としてみせる!!
それで、理生と蓮先輩みたいにラブラブな学校生活を送るんだ!!
「いこっか?」
「はい!!」
差し出された先輩の左手。
あたしはその手を掴みながら、大きく頷いた。
そんなあたしとユキ先輩の様子を、理生と蓮先輩が温かい目で見つめていた。
番外編サヤside おわり