キラキラ光る夜に


「絢音!誓君来たわよ!」


げっ、ちか兄?!


なんで家に来てんの?!


「いやっ!いないって言って…」


───グイッ


「きゃあ?!」


「馬鹿。聞こえとるわ」


気付けばちか兄に後ろから捕まえられていた。


近い。


…近すぎる。


「近い!離して!セクハラ!!」


ばたばたとちか兄の腕の中でもがいた。


「…そんなに俺が嫌いか?」


「うん、嫌い!」


「…あっそ」


ちか兄は不機嫌にそう言うと、あたしを放り投げるように離した。

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