キラキラ光る夜に
あたしが完全に溶けきったのを見計らってちか兄は唇を離し、掴んでいた腕を離してくれた。
「…絢音」
ちか兄があたしの名前を呼ぶからあたしはちか兄を見つめた。
するとちか兄はいきなり顔をおもいっきり反らした。
「ちか兄…?」
不思議に思ってちか兄の顔を覗くとちか兄の顔は真っ赤だった。
「…あんな顔すんな馬鹿…」
「あんな顔…?」
あたしがキョトンとしてるとちか兄は下を向いて呟いた。
「…あんな目潤ませて頬っぺた赤くしてから…エロい顔すんなよな…」
「え、エロい顔?!してないし!…だいたいあれはちか兄が息苦しくなるほどキスするから…!」
───チュッ
「うるせーよ、ばぁか」
不意討ちのキスに顔を真っ赤にさせたのは言うまでもなかった。
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