キラキラ光る夜に
ドッキドキの一夜が明けて、目が覚めると…。
「…靴下?」
頭の横には毛糸で編まれた可愛い靴下に入ったプレゼントがあった。
「ちか兄からかな?」
開けてみると中身は空っぽだった。
「なんだこりゃ」
「なんだこりゃ、じゃねーよ。プレゼントに決まってんだろ?」
先に起きていたのかちか兄はマグカップを片手にあたしの傍に座っていた。
「でも中身…」
「底を見ろ。底」
言われた通り見てみると一枚の紙が入っていた。
"プレゼントはこれから絢音が欲しいものを、この箱から溢れるくらいくれてやる。"
そう書いてあった。
「何が欲しい?」
「ちか兄」
靴下の中のプレゼントはちか兄。
【完】