愛されなくても愛してる
平気
次の日の朝 鏡を見たら
ぼくの顔には
赤や青の色がついて
プクっと腫れてた。
ママはぼくの顔を見て
目をそらして言った。
「今日 保育園の先生に
[どうしたの?]って
聞かれたら
[転んだ]って言いなよ」
『うん、わかったよ!』
ぼくはママに言った。
笑いながら言った。
ママの言う事を
ちゃんと聞かなくちゃ。
ママが嫌がるから
ちゃんと笑わなくちゃ。
あれはぼくが
悪かったんだ。
ママは本当はぼくを
叩きたくないのに
ぼくが悪かったから
叩いたんだ。
ママ
もう ぼく泣かないよ。
もう ぼく悪い事しないよ。
ぼく 良い子になるよ。
だからママ
またぼくを愛してね。
ぼくが生まれた頃みたいに
毎日ぼくに
笑いかけてね。