愛されなくても愛してる
夕方になってママがぼくを
迎えに来た。
家に帰ると
ママはぼくに聞いた。
「…先生に何か言われた?」
ぼくはママに答えた。
『何も』
ママはホッとした顔で
「…そぅ」
ってだけ言った。
ママは先生みたいに
心配はしてくれなかった。
先生みたいに
「痛くない?」って
聞いてはくれなかった。
先生。
ぼく やっぱり
平気なんかじゃないよ。
先生。
ぼく やっぱり痛いよ。
悲しくて心が痛いよ。