愛されなくても愛してる

ママのお腹はどんどん

大きくなって来た。





ぼくはママに聞いてみた。

『ママ。お腹の赤ちゃんは

男の子なの?女の子なの?』





ママはぼくに答えた。

「今度は女の子だよ。

あんたと違って

女の子は可愛いだろうね」







ぼくはママに聞いた。

ずっと聞きたかった

あの事を。




『…ママはぼくが嫌い?』







ママはため息をついて

ぼくに言った。







「嫌いじゃないけど

もぅ いらない。

なんであんたなんか

産んじゃったんだろ」







ぼくはついに

聞いてしまった。



ぼくの好きなママの声で

聞いてしまった。







聞きたくなかった

[いらない]を。
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