ケーキ屋のあなた





「よお!東谷、遅かったな」

家の中から伊勢崎が出て来た

トナカイの格好をして…




「・・・・・」

何やってるんだ?こいつと、思って伊勢崎を見ていると




「遅刻した罰だ!東谷もこれ着ろ」



そう言って、伊勢崎は俺の方に向かって袋を投げた


袋を開けて見ると、トナカイの衣装が入っていた






「伊勢崎…元々これを着せるために呼んだだろ」


「その通り」


はぁ~まぁ、怒られなかったからいいか




「さっちゃん!遊ぼー!」


奈々美ちゃんは俺のことをさっちゃんと呼ぶ

慧の頭文字のさを取って、さっちゃんらしい




「おう!遊ぼか!でも、ちょっと待ってて、着替えてくるから
伊勢崎!部屋かしてくれ」


「ほいよ」


「おじゃましまーす」



俺は伊勢崎の家に入った

台所を見てみると、伊勢崎のお母さん、透子(とうこ)さんが料理を作っていた



「あ!慧くんいらっしゃい」



隣りには、透子さんと料理を作っていた由愛可ちゃんもいた



「透子さん、由愛可ちゃんお邪魔してます」


「料理、楽しみにしといてね」


由愛可ちゃんが串に刺した肉と野菜を見せてくれた



きっとバーベキューをするんだと俺は思った

バーベキューは大勢でするから楽しい




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