ケーキ屋のあなた
「どうした?」
急に止まったから伊勢崎は不振に思った
俺は前の方を見て止まっていたから
勘のいい伊勢崎は気付いてしまった
「・・・・・そうか、東谷はあの人が好きなのか」
「うっ///!うっせーよ!」
反射的に大声を出してしまった
とっさに口をふさいで、前の方を見た
彼女と隣りにいる男には気づかれていない
ずっと話をしていた
よかった・・・・気づかれなくて
俺は壁にもたれかかった
もし、後ろに振り向かれて電柱で見えなくなるかもしれかいから
伊勢崎も壁にもたれかかってくれた
「・・・なぁ、東谷」
「・・・・・何?」
「あのお二人さん、すっげー仲が良さそうに見えるんだけど…」
「・・・・・・!!」
まったく気づかなかった
そうだ
もしかしたら彼女に彼氏がいるかもしれないってことを…
目の前にいる男がそうだろうか…
見た目は・・・・・23ぐらいかな?
ここからじゃよく顔が見えないな
俺より絶対、年上だろうな
彼女より、10cmぐらい身長が高いしな
彼女は20・・・1、2歳だろうし
どっからどうみてもいい感じの彼氏だよな
こんな俺はかなわないよな・・・・・