ケーキ屋のあなた





「…東谷、もしかして彼女のこと彼氏がいるからあきらめようとしてるのか?」




伊勢崎が言った言葉に、俺は返事が出来なかった

返事を返ってこないってころは図星ってことと思った伊勢崎




「お前の一目惚れはそんなものか!」


「ちげーよ!!そんなものじゃね!」


「何がちげーんだよ!まだおの男が彼氏なのかもわからねーで、あきらめようとするんだよ!」



「・・・・・・・」


図星をつかれていいかえせない





「本気だったら、彼氏ぐらいいても挑むくらいしろよ!」




伊勢崎はポケットにつっこんでいた手を出し、俺にめがけて殴った

俺はそのままよろけてしまった



伊勢崎の家は何か迷い事があったら、親や、兄妹に相談し、グーで殴られろっと言う不思議な決まり事がある


昔、伊勢崎に相談すれば、何かとグーで殴られた


まぁ、今はもう慣れた

それで気合いが入るから





「そして、当たって砕けろ」




「…ちょっと待てー!砕けろってどういうことだ!? ふられろってことか!?」





「・・・そんなことは言ってない」



伊勢崎は目をそらしてそう言った

絶対ふられろって思っている…






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