ケーキ屋のあなた
俺達はケーキを持って歩き出した
「で、どうするんだ?明日か、明後日に有河と原田を連れて行くか?」
「行く」
このままじゃ、彼女と全然話していない
もっと会話をして、仲良くなって、それで告白する!!
「じゃあ、お前から連絡しといて、俺、今日は忙しいから」
「わかった」
伊勢崎の家に着いた
「ケーキ、買ってきたぞー!!」
「「ケーキ!」」
帰ってきて、ケーキと言った瞬間
大介と奈々美がすぐさま近寄ってきて、俺が持っていたケーキの袋を奪い取った
「今すぐ食べよ!」
「食べたい!」
伊勢崎が帰りの途中で言っていたことを思い出す
――――――「帰ったら、すぐに食べたいコールを言うはず」
そのことは現実になった
やっぱり長男のことはあるな
長年、兄妹の世話をしていたら考えていることもわかるんだな…