ミルク

｢え‥緒杜…？｣


私は混乱した。

緒杜が私を抱きしめて‥泣いていたから…


｢…助けてやれなく‥てっ…ごめん‥な…｣


私には分からない。

なぜ緒杜が‥泣きながら私に謝るのか‥


｢緒杜は‥悪くない‥よ？｣

私が言うと緒杜は首を横に振った。

｢俺が‥悪い…。あの時‥屡那を追えば‥よかった‥｣

｢え‥？｣

｢屡那が‥雅さんに…連れて行かれたとき‥周りの奴が‥知らせてくれたんだ…屡那が‥雅さんといたって‥｣


緒杜は私を抱きしめていた腕に力をいれた。


｢あの時追っていれば‥屡那を…傷つけずにすんだのに‥｣


緒杜は止まることのない涙を流しながら‥自分は悪くないのに‥自分を責めた