図書室の君【短編】



苦しくて
胸がなんでか張り裂けそうで




こんな状況
堪えられなかった。




やっぱ、無理。




もう今日は帰ろう。




カタッと
椅子を鳴らして




私は立ち上がる。




「………帰るんですか?」




低く、深い声が
二人しかいない図書室に響いた。




その声に
私は目を見開く。





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