図書室の君【短編】



「え………?」




ななめ前の声の主を
私は信じられない気持ちで
振り向いた。




「…まだ、5時ですが」




彼が私を見ている。




私に話しかけている?




やだ。




待って。




心臓が、のどの真下にあるみたい。




脈打つ音が
全身に響いてゆく。





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