キケンな恋の方程式【完】
やっぱり無言での味気ない夕食を食べ終えて、分担になってる食器洗いをあたしがしていた時。


「あ。
明日、2人帰ってくるのか・・・」


リビングのカレンダーを見上げた聡が、独り言を口にし、台所のあたしを振り返る。


「明日からは。
もう、気まずい思いしなくて済むな。
お姉ちゃん?」



そう言って
皮肉っぽくじゃなく
純粋に笑った聡が
胸に苦しくて。


久しぶりに話しかけられたことが、予想以上に嬉しくて。


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