キケンな恋の方程式【完】
「え?
雫?」


弟の演技を止めて、素に戻る聡。


「これ、何の真似?」


そう、口では言ってるのに、あたしを抱きしめて背中を撫でる・・・


その、ぬくもりに
その、安心感に


「聡・・・。
他の子とばっかり仲良くするの・・・。
嫌だよ」


あたしは、聡の胸に顔を埋めたまま、駄々っ子のようなセリフを口にした。


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