トリプルソーダエッジ


「それよりさ〜」

美由希がまだ俺の髪を触りながら、話をふってくる


「何よ」

「裕也ってけっこう髪長いよね〜」

「そうか?」

「うん、だってほら」

そう言いながら俺の前髪を額に押し付けてきた


「鼻の下まであるじゃん!てかサイドの髪口元まであるよ」


確かにそうだ
目の前が暗いし、顔に当たった髪がくすぐったい


「もしかしたら美由希より長いかもな、俺」

「ホントだよっ♪髪切れば〜?」

「え〜っ。それはめんどくさい」


そう言って買ってきたミックスジュースを飲んだ

これは苦くないから大丈夫
むしろ甘い

甘すぎるぐらいだ



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