Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~


帰り道…


「いやーそれにしても、すげぇ楽器だったよなぁーっ!」


「私…楽器無いもん」


私も楽器欲しかった。

ボーカルってこういう時損だなぁ。


「そんな悲しそうな顔すんなよ、
美歌~!」


奏楽は楽器あるからそんなこと言えるんだよ~

ぷーんだっ。


「だって!
みんなは有るのに私だけないんだよー?
ちょっと寂しいよ。」


「寂しい?」


「うん。」


寂しいよ~

私だけパートナー無しとか。


「俺がいるじゃぁん」



チュッ




「…きゃっ////」


右のほっぺにリップ音。


「奏楽ーーっ////」


今日も人前でこんなことしたよね?

全っ然反省してないーーっ!


「道の真ん中だよ!?
ここ。
分かってる?」


「分かってる分かってる~」


わかってなーいっ!


「もう二度としないって~」


嘘だっ!

絶対嘘だっ!



こんなこと言って、明日もするんだよ!

全然反省しないんだからぁ。


「…奏楽…人前で…そういうこと…ダメだ」


謡くん?


なんか、怒ってる…?

謡くんって無表情だから、よく分かんないけど。


「わりぃわりぃ~
美歌が可愛いからついなぁ~」


可愛い…!?

私が!?

奏楽って目悪いんじゃないの!?

てか私美化されすぎ。

< 107 / 129 >

この作品をシェア

pagetop