Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~
「何無理とかいってんだよ、奏楽らしくねぇーっ」
宙音はそう言って、俺の肩をポンっと叩いた。
「…やれるだけのこと…やった方が…いい。」
謡も、いつもの無愛想な顔で俺にそう言った。
「そーよ、そーよ!
ま、あんたが無理っていうんなら、ギターはあたし一人でするから良いけど?
どうすんの?
やんの?やらないの?」
鈴鳴ちゃんも、まぁいつものツンデレ~な感じで聴いてきた。
「奏楽はいつも通り練習しとけばいいと思うよ!?
うん、それでいいと思う。」
花音は笑ってそう言った。
「奏楽、大丈夫だよ!
私も緊張するけど…
でも、一人じゃないもん。」
美歌は、そう言って微笑んだ。
…ああ。
みんなの言う通りだ。
俺は一人じゃない。
皆が居るんだ。
仲間が居るんだ。
大丈夫。
大丈夫だよな。