Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~


「何無理とかいってんだよ、奏楽らしくねぇーっ」


宙音はそう言って、俺の肩をポンっと叩いた。


「…やれるだけのこと…やった方が…いい。」


謡も、いつもの無愛想な顔で俺にそう言った。


「そーよ、そーよ!
ま、あんたが無理っていうんなら、ギターはあたし一人でするから良いけど?
どうすんの?
やんの?やらないの?」


鈴鳴ちゃんも、まぁいつものツンデレ~な感じで聴いてきた。


「奏楽はいつも通り練習しとけばいいと思うよ!?
うん、それでいいと思う。」


花音は笑ってそう言った。


「奏楽、大丈夫だよ!
私も緊張するけど…
でも、一人じゃないもん。」

美歌は、そう言って微笑んだ。



…ああ。
みんなの言う通りだ。


俺は一人じゃない。
皆が居るんだ。
仲間が居るんだ。


大丈夫。

大丈夫だよな。
< 127 / 129 >

この作品をシェア

pagetop