Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~
「もぅしねぇよ、ケンカとか。」
ごめんな、みんな…迷惑かけて。
「あったり前だよなっ!
奏楽と花音が一緒にいないなんて、なんかしっくりこねぇし。」
「そ、そそそうだよね!
皆仲良しがいいもん…」
「…同意…」
三人とも、口々にこう言った。
「そう言えば、謡もさっき授業うけてなかったよなぁ?」
「…っ!!」
花音の体がビクッと動いた。
やっぱ、この二人…なんかあったんだ。
俺が花音の所に行くまでの間に。
…でも、まぁ、
二人とも隠してるみたいだし、
聞き出したりしねぇけどさ。
「…ただの…サボり…」
「ふーん?
珍しいなぁ、謡がサボりなんて。」
宙音も少し気づいてるのかも知れない…
謡の言葉を疑っている様子だ。
…この時から…
いや、もっと前からか…?
俺達の恋の音は…
もうすでに、すれ違っていたんだ…
そう。
恋の音が、奏でたのは…
『不協和音』
だったんだー…