Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~
werden 〜変わる〜
「それにしてもさ~
なんなんだろなー?
謡と花音。」
と、翡翠くん。
さっき花音ちゃんと別れて、
今は翡翠くんと二人きりだ…
ドキドキする…。
なんでだろ?
なんで、ドキドキするんだろ…
よく分からない。
「そ、そそそうだね…」
…しーん
沈黙っ!
な、なんか話さないと…
えっと、えっと、えっと…
「美歌ん家どっちだっけ?」
話を先に切り出したのは翡翠くんの方だった。
「その道を右に曲がって…
真っ直ぐ行って…左に曲がって、すぐ!
翡翠くんは…?」
「あ~。
じゃぁ、俺もその近くかな。」
ん?
じゃぁって何?
じゃぁって…
「本当にその辺?」
「本当、本当♪」
…絶対ウソだ。
平気で、笑顔で嘘ついたけど、
バレバレ。
「嘘ついてるでしょー?」
「ははっバレた?
本当はさっきの道左だったんだけど…」
「え、じゃぁなんで…」
どこかよるとこでも有るのかなー?
「送ってく。
こんな遅い時間に、美歌1人じゃ危ねぇもん。」
ドキ~ッ!
うぅ…またドキって!
なんなの、これー!
本当にもーっ!
「ぁ、ぁぁ…ありがとう…翡翠くんっ////」
顔が熱い…
熱でも有るのかな…