Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~


「…今日は、
なんだかずっとドキドキしっぱなしだったなぁ…。」


私はお風呂の中で
そっと独り言を呟いた。


…翡翠…じゃない、じゃない!


奏楽…と一緒に居る時って…
ずっと心臓がドキドキって、うるさい。


奏楽に抱きつかれた時、
心臓の音が奏楽にも聞こえてるんじゃないかって思った…


あ~も~どーしたの?!
私っ!


…そう言えば、
その時の花音ちゃんの表情は、
すごく切なそうだった。


やっぱり、花音ちゃんも…
花音ちゃんも、奏楽の事が好きなのかな…?


ズキン…


…ん?
ズキン?

何なの、ズキンって!!
なんで、こんなに
胸がきゅぅってなるの?


っていうか、
花音ちゃん“ も ”ってなに…?

“ も ”ってなんなの?
まるで、



私が奏楽に恋してるみたいな…



え?
私が奏楽に恋…?


自分の思った事にびっくりした。


恋。

恋?

恋?!

恋ーっ?!


…そ、そんな訳ないじゃん!

何いってんの?!
意味分かんない!


バカじゃないの?私。


だって、奏楽と出会って、
まだ1週間くらいしかたってないんだよ?
そんなのって…


早いんじゃないの?


恋ってさ…


少しずつ、少しずつ…
時間をかけて好きになっていって…
止められないほど好きになっていって…



…そういうのが、恋なんじゃないの?



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