Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~



…だったらこれは、
恋とは違う。


きっと、
私は男の子と喋ることなんて、
滅多に無かったから…


だから、
男の子馴れしてなくて…
それで、奏楽くんにドキドキしてるんだ。


宙音くんと謡くんには
何故かドキドキしないけど…


でも、
恋じゃない。


奏楽くんの事は、
大好きだけど…


これはやっぱり、
恋じゃないんだ…




「やばっ
のぼせちゃった…」


ずっと湯船につかってたからなぁ~
私はやっと、

お風呂から上がった。


「美歌、ずいぶん長湯だったわねぇ
何か悩みでもあるの?」


なんで長湯だっただけで、
悩んでたって分かったんだろう?

すごいな、親の力って。


「ううんっ
悩みなんてないよ。」


私は笑顔でそう嘘をついた。


「…その顔は、
好きな人でも出来た?」


…っ!!
え、エスパー?!
なんでバレてるの!?


「隠したって無駄よ。
誰なの?
相手は。」


親って、
侮れないなぁ…


「あのさぁ、お母さん…」


「ん?」


私は、思い切って
相談してみることにした。


だってお母さんは、
恋についてなら
私の大大大先輩だもん。


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