Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~
良かった~
協力してくれるみたいでっ!
花音ちゃん、奏楽の幼馴染だし、
すっごく助かる~!
「協力、ありがとう!
で、花音ちゃんの好きな人は…?」
「ぇ、いや、それは…」
花音ちゃんも焦ってる。
やっぱり恥ずかしいのかな?
「…っと、
やっぱ好きな人いないって言ったら、
怒る?」
「え~っ?
怒りはしないけど、
嘘だーってなるっ!(笑)」
だって、
花音ちゃん絶対好きな人いるもんっ!
さっきの反応でわかった。
「え~っと、
ん~っと…」
なんか、
恥ずかしがってるというか、
悩んでると言うか…
そんな表情の花音ちゃん。
そう、
お菓子を買う時に、どれにしよっかなー?
って、悩んでる時みたいな…
「あ、うんっ!
あのね、あたしの好きな人…」
とうとう言ってくれるんだ!
誰だろ?
花音ちゃんの好きな人って…
「あたしの好きな人は…
謡だよっ!」
えぇぇーーーっっっ!?!?
う、謡くん?!
全然気づかなかった。
「あ、でも、
お似合いかも~」
「ぇ、そう…?」
不器用そうな謡くんと、
面倒見のいい花音ちゃん。
うん、すごくお似合いだと思う。
「私もっ!
協力するねっ!」
「ぁ…ありがとねっ」
なんだか、
気にかかる…花音ちゃんの表情。