Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~
今…なんて言ったんだろう?
いや、聞こえたんだけど、
その日本語の意味が理解できない…
キスした理由…
今、それを言ったんだよね?
それは分かった。
でも、
それから先が…理解できない。
だって、
奏楽が…私の事を…?
ないない…っ!!
そんなことが、
あるわけないっ!
両想いって、すっごく貴重なんだよ?
なのに…
私が奏楽を想うように、
奏楽も私を想ってるの?
嘘だ…
冗談だよね…
でも、
奏楽はそんな冗談言ったりしない。
…じゃぁ
なんなの?
本気…なの?
「う、そ…?」
恐る恐る聞いてみた。
「嘘じゃねぇ。
本気に決まってんだろっ!」
真っ直ぐな目…
そんな目で、
いつも私を見てたっけ…?
私から見ると、
奏楽はいつもかっこ良くて、
輝いて見える。
…それでも、
今の奏楽は、
1番輝いて見える…。
どうして…?
「返事は?
俺、これでも緊張してるんだけど。」
緊張してるんだ…
そりゃそうだよね。
男の子でも、
告白するときは緊張するよね。
「返事なんて…決まってるよ。」
「どっちに、決まってんの?」
言わなきゃ…
私の気持ち…
奏楽だって、
緊張しながらも、想いを伝えてくれたんだから…