Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~
「ガラッ」
俺は、教室に入って、
教室中を見渡した。
美歌の席を見る。
そこには、
キッチリと座っている美歌の姿があった。
「お、おっす…美歌…っ」
挨拶するだけなのに声が震えてる。
カッコわりぃな、俺って。
「ぉぉぉぉおはよう…
奏楽…っ////」
…ふっ、
美歌の方が声震えてるなっ
「ヒューッ♪
ラブラブじゃん、
お前ら♪」
隣で宙音が楽しそうに言う。
っつか、
完全に宙音の存在忘れてたっ!
…どんだけ美歌に集中してんだよっ
俺っ!!
「…ぇ、宙音くん…
知ってるの?!
その…ゎ、私達が…その…」
「つきあってること??」
美歌が恥ずかしくて言えなかったことを、
かわりに宙音が言った。
「知ってるよっ♪
今日奏楽から聞いたんだっ
おめでとさんっ♪」
「…あ、ありがとう…////」
真っ赤な顔してお礼を言う、美歌。
…つぅか、
そんな可愛い顔して宙音を見てるんじゃねェーっ!
宙音が美歌の事好きになったらどーすんだよっ!?
美歌の可愛さなら…
十分にあり得るっ!!
「そういえば…
花音ちゃんと謡くんは?」
美歌が言った。
…言われてみれば、
居ない。
「え、美歌見てねぇの?」
「今日は見てないよ。」
…おっかしいな。
二人とも、
俺と宙音より先に行ったのに。