Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~


**********


「どーしたんだろな、
花音と謡。」


結局、
二人は放課後になっても
学校には現れなかった。


「サボりじゃねぇーの~?」


宙音が言う。

そんな、宙音じゃないんだから…
二人ともそんなにサボったりしねぇし。


「…でも、
サボりとしか考えられないよね?」


と、美歌。

そうなんだよな~

サボりじゃなかったら、
何なんだ?って話。


…もしかして、事故とか…!?


「奏楽、今事故とか考えたろ?
あの二人が事故なんかあわねぇって♪
大丈夫大丈夫♪」


なんで分かったんだ?
宙音、エスパー!?


「二人に、電話とかした方がいいんじゃ…」


「さっきからしてるけど、
二人とも出ない。」


出ないっていうか、
電源切ってる…多分。


「大丈夫だって!
明日になったら普通に学校来ると思うからさっ
今日はもう暗いし、
練習終わって帰ろーぜっ♪」


まぁ宙音の言うとおり、
外は暗いし、
もう帰るとするか。



「じゃぁ、帰ろっか。
奏楽、宙音くんっ」


美歌がそう言い、
俺達は学校を出た。


「…ぁ、わりぃな。
二人っきりで帰りたかったんじゃね?」


帰り道…
宙音がいらん気づかいをしだした。


「んなことねェよ。
まぁどうせこっからは、
美歌と二人っきりだけどな。」


「ははっ
そーだな~
んじゃまた明日っ♪」


「おぅ!」


「バイバイッ
宙音くんっ」


俺達は宙音と別れた。


< 72 / 129 >

この作品をシェア

pagetop