Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~


「でも…
今歌うのは、恥ずかしいというか…」


「んじゃ、明日歌ってね?」


「ゔ…は、はい。」


まぁ、今急に歌うことなんて無理だし、
明日の方がまだマシだよね。


「それでは…」


「うん、バイキュ~☆」


今度は引き止められないで、
私は、素直に来た道を歩いて行く…


それにしても、
変な人だな。


あの年の男の人が、
“バイキュ~”って…

っていうか、
今時バイキューなんて使わないけどね。


「ただいま~」


そんなことを考えているうちに、
私は家に帰っていた。


「おかえりなさぁーい
どこ行ってたの?」


「ぇ、えーっと図書館!!」


「そうなの?」


嘘ついた。


まぁ多分、
お母さんは私の嘘に気づいてると思うけど。


明日、あの場所であの人に歌を披露するんだよね。


「そうだ!
奏楽達に連絡しなきゃっ」


私はケータイを取り出す。

…って、ん?

受信BOXに、メールが5件もきてる!

しかも、全部奏楽からだっ!



***************

今逢えないッ(*^◯^*)??


***************


…という、内容だった。

ってか、1時間前にきてるし!

ど、どうしよう…



とりあえず電話しよう…


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